僕らは笑って ぷかぷか笑って

大阪や名古屋のライブが平日であること、一度東京で彼らのワンマンを見てみたかったこともあって、連休を利用してキセル恵比寿リキッドルームでのライブへ行ってきました。今まで何十回と彼らのライブを見てきたけど、その中でも特に印象に残るような素晴らしいライブでした。新旧とりまぜたセットリストと言ってしまえば簡単ですが、滅多に聞けないような曲も演奏され、心の中で「うわ〜!」と叫んでみたり、バンドスタイルで初めて聴く曲のアレンジを聞き漏らすまいと耳をすませたり、もちろん歌詞にグッときたり、音世界に身を委ねたり。お金と時間をかけても東京まで見に行って後悔は微塵もなし。
なんでこんなにキセルが好きなのか、何度もライブに行ってしまうのか、今までうまく答えが出せずにいたのですが、一緒にライブを見た方が「彼らの音楽はそこから風景が浮かんでくるところが素晴らしい」と言っていたのを聞いて、ふと気付いたこと。私が今まで彼らのライブを見てよかったなあと思った場所はたいがい野外かステージを見る彼らの向こうに窓があるカフェ。ライブハウスならバックに映像が流れるとき。狭くて雰囲気のある場所。広くて空がきれいな場所。音楽の向こうに見える風景を見ようとして、だけどうまく見えないのか、彼らの音楽にプラスした何かがあったとき、いつもにましてその演奏を素晴らしく感じていたような。
ただ、今回はリキッドでのライブは他の力を借りることもなく、その風景がはっきりと見えていたように思えて、ただただ素敵でした。時間があっという間に過ぎ去っていき、もっともっとあの空間にいられたらよかったのに、と今でも思います。
珍しくマジメなトーンで書いてますけど、キセルさんはいつもとおりのキセルさんだったこともご報告しておきます。
今のところツアー限定発売らしい「キセルep」も無事購入できました。娘が生まれた兄にようやくキセルバージョンの「系図」を聞かせてやれそうです。